論文掲載「酸性化海水がサンゴ礁域のサンゴ及びナマコの精子鞭毛運動に及ぼす影響」

2010-04-06 | カテゴリー:研究紹介 | キーワード:, , ,

Morita M, Suwa R, Iguchi A, Nakamura M, Shimada K, Sakai K, Suzuki A.
Ocean acidification reduces sperm flagellar motility in broadcast spawning reef invertebrates. Zygote 18:103-107

海洋酸性化の影響は、石灰化を阻害するだけでなく、受精に不可欠な精子鞭毛運動を低下させることが、サンゴとナマコにおいて確認されました。我々が行なった実験では、通常の海水よりpHを0.4下げた海水中では、沖縄周辺に多く見られるサンゴの一種、コユビミドリイシの精子のうち、卵近くで活性化される精子の割合は20%以下(通常の海水中では69%)になることが分かりました。ナマコでも同様の現象が確認されました。精子鞭毛運動の低下が生じれば、それだけ子孫を残せる確率が低下することが予想されるため、個体群の維持にも深刻な影響が出ることが示唆されます。

SpermOA
コユビミドリイシとその精子の画像. Bar = 50μm. Photo by M. Morita.